安心問答−浄土真宗の信心について−

浄土真宗の信心についての問答

信心獲得した人は、この「唯除五逆誹謗正法」の所をどのように心得るようになるのでしょうか(しかばねさんのコメント)

しかばねさんよりコメントを頂きました。有り難うございました。

しかばね 2013/03/23 16:23
私は、“南無阿弥陀仏”とか“第十八願”と聞きましても、正直言ってよくわかりません。
ただ「唯除五逆誹謗正法」という言葉が気になります・・・。
信心獲得した人は、この「唯除五逆誹謗正法」の所をどのように心得るようになるのでしょうか

http://d.hatena.ne.jp/yamamoya/20130322/1363943443#c1364023381

唯除五逆誹謗正法は、「ただ五逆と正法を誹謗正法とをば除く」と読みます。阿弥陀仏が、第十八願の中で、五逆の罪を作ったものと、正法を誹謗する者は除くと誓われています。


信心獲得した人はどう心得るのかということですが、親鸞聖人は以下のように書かれています。

「唯除五逆誹謗正法」といふは、「唯除」といふはただ除くといふことばなり、五逆のつみびとをきらひ、誹謗のおもきとがをしらせんとなり。このふたつの罪のおもきことをしめして、十方一切の衆生みなもれず往生すべしとしらせんとなり。(尊号真像銘文・浄土真宗聖典 (註釈版) 第ニ版P644)

http://goo.gl/h6bct

意味は,五逆の罪人を嫌い、正法を誹謗する罪の重さを知らせるために「唯除」と言われています。この二つの罪の重いことを示すことで,それらの罪を作っている人にその罪の重さを知らせて、心を変えさせて全ての人をもらさず往生させるということだと言われています。


五逆や謗法という重い罪を作っていても、それが「重い」と知らない人にはその重さを知らせるということです。その重さを知るというのも、本願の力で知らされるということです。ただ、「お前を助けない」と誓われたものではありません。知らないものは、それを知らせて助けると誓われたものです。


まとめますと、どんなものでも救って見せる、五逆や謗法のものでも見捨てないと誓われた阿弥陀仏の大慈悲から誓われたお言葉です。


しかばねさんのお尋ねは、「どのように心得るようになるのか」ということですが、「急に罪深いものと分かる」とか「過去の悪業が一気に見せつけられる」というようなものではありません。

しかばねさんは、どのように心得るのだと思われていますか?