前回のエントリーに追記します。
何とか早く楽になりたいと思うと、どうしても自分中心にものごとを考えてしまいます。
阿弥陀仏の本願は、南無阿弥陀仏を聞きなさいといわれています。我をたのめ必ず救うの仰せを聞いて疑い無いのが信心です。
順番からいえば、まず私の方は聞くのが先です。私の苦しみを阿弥陀仏に聞いてもらうのが先ではありません。
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弥陀・観音・大勢至
大願のふねに乗じてぞ
生死のうみにうかみつつ
有情をよばうてのせたまふ(正像末和讃)
阿弥陀仏は、すでに生死の海に乗り出して私にむかって呼びかけられています。生死の海に沈んでいる私には、苦しいと訴えるより先に仰せを聞いて船に乗せて頂くのが先です。
現状がどれだけ苦しい状態であるかということも話したい心もあると思いますが、まず南無阿弥陀仏を聞くのが先です。こちらの方を先にして、聞いてもらおうとするのは方向が反対です。