顕真6月号を読みました。
今回から、集中企画?「真摯な親鸞学徒」の750回忌?が始まっていました。
「真摯」とは、どんなことか。親鸞聖人の教えに純粋に従う姿勢であり、それこそ、親鸞会と他との明確な相違である。(P16)
と書き始めてありました。
<第1回>正御本尊の拝受は求信の第一歩 とあり、内容は正御本尊についてでした。
その中で、気になったところがありました。
百千万劫の仏縁に恵まれて、親鸞学徒になられた人には、聖人ご真筆の南無阿弥陀仏の正御本尊がご下附されます。(P21)
機関誌に、名号本尊の大切さや御本尊の大切さを強調していますが、親鸞会が会員にご下附(貸与)している正御本尊は、親鸞聖人ご真筆ではありません。正確に言うと、親鸞聖人ご真筆の六字名号本尊を勝手に加工したものです。
私は、5月に京都市美術館で開催された「親鸞展 生涯とゆかりの名宝」に行ってきました。親鸞聖人750回忌ということで、貴重な資料がいろいろと展示してありました。展示してあるものは日によっていろいろと変わるので、全部ではありませんが、親鸞聖人の書かれた六字名号も展示してありました。
親鸞会が会員にご下附している正御本尊とは違い、南無阿弥陀仏の左側に「親鸞」の文字はありませんでした。
会場で販売していた図録には、親鸞聖人ご真筆の名号本尊が掲載されています。
そこには、十字名号、八字名号、黄地十字名号、紺地十字名号(専修寺・高田派・津市)、六字名号(西本願寺・本願寺派・京都)が掲載されていますが、共通しているのは、名号の横に「親鸞」の文字がないことです。
加えていえば、親鸞聖人ご真筆の六字名号は上段に書かれてある「親鸞」の文字も違います。
以下、図録の解説ページより
中央に「南无阿彌(弥)陀佛」と大書し、上段には『無量寿経』の第十八願文と第十一願文を墨書し、末尾に「愚禿親巒(鸞)敬信尊号 八十四歳書之」と書く。・・・裏書きは無い
「親巒」とかかれてあるので、お名前そのものも、六字名号とは別のところからさらに貼り付けたものです。これを御真筆といっているのですから、いわば偽造本尊です。
このような偽造本尊を正御本尊といって会員に貸与しているのですから冒頭に書いてあった
「真摯」とは、どんなことか。親鸞聖人の教えに純粋に従う姿勢であり、それこそ、親鸞会と他との明確な相違である。(P16)
は、「親鸞会は真摯でない」と言っていたのだとわかりました。
教義批判にこたえないだけでなく、御本尊まで偽造するのですから、確かにこれほど「真摯」でない団体はありません。
親鸞聖人の教えに純粋に従う姿勢があるならば、六字名号を合成するような真似は即刻やめるべきです。