安心問答−浄土真宗の信心について−

浄土真宗の信心についての問答

阿弥陀仏は「受け取ったと答えて欲しいだけさ」中島みゆき「I Love You,答えてくれ」に阿弥陀仏の願心を聞く

先日、先輩から中島みゆきの「I Love You,答えてくれ」という曲を紹介して頂きました。その曲は初めて聴きましたが、阿弥陀仏の願心とあわせると大変有り難い曲だったので紹介します。

I Love You,答えてくれ

I Love You,答えてくれ


(Youtube上の動画は別の人が歌っています)
以下は歌詞の一部です。

I Love You,答えてくれ I Love You,答えてくれ
(略)
何かを返してもらうため 君に愛を贈るわけじゃない
あとで返してもらうため 君に時を贈るわけじゃない
君はひどい目に遭いすぎて 疑い深くなってしまった
(略)
愛さずにいられない馬鹿もいる
受け取ったと答えて欲しいだけさ
I Love You,答えてくれ I Love You,答えてくれ
(略)
惚れたほうが損になるなんて 取引や投資じゃあるましい
惚れて嬉しい 単に嬉しい
(略)
愛さずにいられない馬鹿もいる
悩まないで受け取ればいいんだよ
(中島みゆき I Love You,答えてくれ より)

この曲で「Love」や「愛する」「惚れる」を「助ける」と置き換えると、阿弥陀仏の願心の通りだと思います。


私が阿弥陀仏の「ただ今助ける」の仰せを聞くと、私の方で勝手に計らってしまいます。上記の歌詞でいうと「何かを返してもらうため」ではないかと「取引や投資」のように考えてしまいます。

しかし、阿弥陀仏の本願の生起本末をよくよく聞けば、ただ今助けるの仰せを「受け取ったと答えて欲しいだけ」なのです。私のような凡夫の考えでは、助ける阿弥陀仏の方が「損になるなんて」と「取引や投資」のように考えてしまいます。しかし、阿弥陀仏は私をご覧になって助けずに「いられない馬鹿」なのです。馬鹿というのは語弊もありますが、私としては褒め言葉です。私一人などを助けるために、五劫思惟されたり兆載永劫の修業をされたと聞けばとても私にはできないことであり、「馬鹿か!?」というより言い様がありません。しかし、それが有り難いことなのです。

ただ今助けるの仰せは現在ただ今私にかけられています。私を救わずにおれない馬鹿が阿弥陀仏です。「悩まないで受け取ればいいんだよ」なのです。

帰命はすなはち釈迦・弥陀の二尊の勅命にしたがひて召しにかなふと申すことばなり、このゆゑに「即是帰命」とのたまへり。「亦是発願回向之義」といふは、二尊の召しにしたがうて安楽浄土に生れんとねがふこころなりとのたまへるなり。(尊号真像銘文:浄土真宗聖典 (註釈版) 第ニ版P655)

http://goo.gl/fmlRnc

阿弥陀仏のただ今助けるの「勅命にしたがひて召しにかなふ」のが信心です。

以下のリンクはiTunesです。試聴の部分だけでも聞いて下さい。youtubeのものとは随分印象が変わると思います。
https://itunes.apple.com/jp/album/i-love-you-daetekure/id266279818?i=266280732