安心問答−浄土真宗の信心について−

浄土真宗の信心についての問答

「浄土真宗の救いは世襲ってことあるんでしょうか」(631さんのコメントより)

631 2014/03/10 06:31
浄土真宗の救いは世襲ってことあるんでしょうかね
真宗の家系に生まれないと救われにくいとか

http://d.hatena.ne.jp/yamamoya/20140307/1394183859#c1394400682

浄土真宗の救いに世襲ということはありません。阿弥陀仏の救いは、平等であり、一人一人に直接救う働きは働いて下さっています。実家が真宗の人に特に阿弥陀仏の慈悲が重くかかることはありません。例えば、就職における縁故採用のようなことはありません。そのような偏った慈悲ではないので、大慈悲といわれます。

ですから、親が救われているのだから自分も親ぐらいの年になったら救われているだろうという考えは間違いです。真宗の家系だから救われやすいと言うことはありません。あくまで一人のしのぎです。

(171)
一 往生は一人のしのぎなり。一人一人仏法を信じて後生をたすかることなり。(御一代記聞書)

http://goo.gl/6KEXMg

南無阿弥陀仏は一人一人に喚びかけられる阿弥陀仏の「ただ今助ける」の声です。それを、一人一人が疑い無く聞いて「ただ今助かる」身になります。


確かに、真宗の家系に生まれ、物心がつく前から南無阿弥陀仏と念仏を称える人もあります。そんな人の中には、仏法を聞かれる人もありますし、南無阿弥陀仏に救われる人もあります。しかし、その人が仏法を聞く気持ちになったのも、救われたのも「真宗の家系に生まれたから」ではありません。あくまで阿弥陀仏のお働きによるものです。


それを親鸞聖人は

たまたま行信を獲ば、遠く宿縁を慶べ。(教行信証総序)

http://goo.gl/x3Yr6O

と仰っています。


阿弥陀仏の救いには、家系だけでなく、性別、年齢、性格などの属人的要素はマイナスにもプラスにもなりません。「ただ今助ける」の仰せを聞くだけです。ただ今助かります。

631さんへのコメント

YGM 2014/03/10 08:21
>631さん
救われ難いのは、無宿善の機です。
たとえ真宗の家に生まれ、毎日のように御縁に恵まれていても、
昔からよく聞いているから大丈夫だという安心をしているようなら
それこそ無宿善かもしれませんから。

http://d.hatena.ne.jp/yamamoya/20140307/1394183859#c1394407288

浄土真宗聖典 (註釈版) 第ニ版

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