安心問答−浄土真宗の信心について−

浄土真宗の信心についての問答

南無阿弥陀仏と聞こえるという意味がよくわかりません(頂いた質問)

南無阿弥陀仏と聞こえるという意味がよくわかりません。(頂いた質問)

「南無阿弥陀仏と聞こえる」とは、「耳で何か音声が聞こえる」ことではありません。
本願をそのまま聞いていることです。「ただ今助ける」の仰せ(南無阿弥陀仏)を、疑いなく聞いている、信心のことです。

「聞」はきくといふ、信心をあらはす御のりなり。(唯信鈔文意3・浄土真宗聖典(註釈版)P704

聞即信といわれますが、聞くとは、そのまま信心をあらわす言葉です。聞くことがそのまま信心であり、信心とは疑いなく聞いているという意味です。

ですから、南無阿弥陀仏と聞くと言えば、「南無阿弥陀仏と疑いなく聞いている、それがそのまま信心」という意味になります。

信心といっても、南無阿弥陀仏のほかに何か特別な体験や音声があるわけでもありません。

ただ今救うという阿弥陀仏の本願を、ただ今聞いて救われて下さい。