何か自分は聞き誤っている気がするのですが、よくわかりません。
法に向かうとは、一体自分はどういう気持ちで何をすればいいのでしょう？
集中力も理解力も足りないので、勤行さえもする前から「今回も救われないのではないか」と恐れているのです。自分の集中力や理解力は救いには関係ないはずだとも思うのですが（頂いた質問）
回答します。
結論から書きますと、法に向かうとは、ただ今救う本願に、ただ今救われると思って向かうことです。「ただ今救う」前に、「○○してから」という前提を置かないことです。
阿弥陀如来の本願は、他力廻向の信心だからです。
無慚無愧のこの身にて まことの心はなけれども
弥陀の廻向の御名なれば 功徳は十方にみちたまう（悲歎述懐和讃）
（大意）
罪を恥じる心がなく、まことの心がない者だけれども、阿弥陀仏が差し向けてくださる南無阿弥陀仏であるから、功徳は十方世界に満ちあふれている
他力廻向と、自力回向と違います。
自力回向は、自らの善根功徳を阿弥陀仏に差し向けて、その結果救われるものです。
他力回向は、阿弥陀仏が、救う働きである南無阿弥陀仏を私たちに差し向けて下されることです。
- 「勤行して」→救われる
- 「真剣になって」→救われる
- 「集中力が増して」→救われる
ということはありません。
逆に、勤行して「から」、真剣になって「から」、集中力が増して「から」救われるということになると、○○して「から」救われる事になるので、「ただ今救う」本願になりません。
機ばかり責めるのではなく、法に向かうことが大事ですと、エントリーで書いています。
機ばかり責めるというのは、自分の心のなかでも、「真剣になったかどうか」「集中力があるかないか」を問題にして、大事な阿弥陀仏の法が抜けてしまっていることを言います。
ただ今救う本願ですから、「○○から」の「から」を取って、阿弥陀仏の救いに向かって下さい。
