☆「後生がはっきりしない」といいましても、信心決定すれば目の前に、映画でもみるように極楽浄土が目に映るようになるわけではありません。
ではどのようにはっきりするのでしょうか？上記のたとえのような理解は間違っているのでしょうか？
http://d.hatena.ne.jp/yamamoya/20090122/1232626621#c1232631766
観無量寿経に説かれている韋提希夫人は、お釈迦様から弥陀の浄土を見せていただいていますが、あのように見えると言うことは、現代の私たちにはないことです。
どうはっきりするのかと言うことについては、親鸞聖人は、愚禿鈔に書かれています。
二には決定して、「彼の阿弥陀仏四十八願をもって衆生を摂受したまうこと、疑無く慮無く彼の願力に乗ずれば、定んで往生を得」と、深信す。（法の深信）
これは、真実信心をあらわされた善導大師の二種深信のお言葉です。二種深信の二種とは二つのこと、ということです。深信とは、つゆちりほどの疑いなくはっきり知らされたことを言います。はっきり知らされる二つのこととは何かというと、機と法の二つです。これを機の深信、法の深信と言います。機というのは、仏教で人のこと、私自身のことを言いますから、自分自身のことがはっきり知らされることを言います。
法の深信とは、法とは阿弥陀仏の本願のことですから、阿弥陀仏の本願についてつゆちりほどの疑いなくはっきり知らされることをいいます。
上記のお言葉は、そのうちの法の深信について言われたお言葉です。現在阿弥陀仏に救われ、信心決定の身になった人が、はっきりと知らされることについて言われています。
何がはっきり知らされるかと言いますと、質問に該当する部分を言いますと
阿弥陀仏の本願によって「彼の願力に乗ずれば、定んで往生を得」とはっきり知らされるのです。
蓮如上人の御文章では
不可思議の願力として往生は治定せしめたもう。（御文章５帖目１０通・聖人一流の章）
と、知らされます。
いずれも「弥陀の浄土に往生できる」とはっきり知らされると言うことです。しかし、そのはっきり知らされると言いますのは、目の前に弥陀の浄土の光景が、映画でも観るようにぱーっと開けるわけではありません。
弥陀より賜る真実信心に、浄土往生できるとハッキリする心がおさまっているから、真実信心を現在ただ今獲得したひとは、疑いなく弥陀の浄土に往生できるとハッキリするのです。
それは、あくまでも真実信心のはたらきによるのであって、煩悩具足の凡夫が、弥陀の浄土を観ることができるようになるのではありません。
ハッキリしなければならないのは、「現在ただ今の救い」であり、信心決定の身になることです。死んだらどうなるかと言うことは救われればわかることƒなのですから。
ほかにいただいている質問がありますが、大事な質問だと思いますので、また明日エントリーで書きます。よろしくお願いいたします。
