安心問答−浄土真宗の信心について−

浄土真宗の信心についての問答

関係ないこととはどういうことか(元自称福得会員さんのコメントより)

元自称福得会員さんへ

コメント有難うございました。
(全文はこちら http://d.hatena.ne.jp/yamamoya/20080813/1218623901#c1218637910
真実信心と、経営判断の関係について理解していただけた部分もあれば、やはり混同されている部分もあるようなので、補足してエントリーします。

『「善ができると思う心があればやってみなさい」と19願に教えている』とか『19願の軌道に乗せる』とか「未信のものは方便が分からない」とかあたかも善の勧めと教義とが関係があるような説明をされ、しかも、反論させていただくたびに答えがコロコロ変わるので理解できずにいました。

ここでいう「教義」とは、「弥陀の救い」のことでしょうか?
「善の勧め」は、これは、因果の道理が根幹にある仏教では大前提の話です。

「弥陀の救い(それで救われるかどうかが決まる決定的要因)」とは関係ないです。
しかし、「教義(因果の道理)」とは、関係があります。というか、教義から出ているのが善の勧め(廃悪修善)です。

何度もいいますが、19願は、「阿弥陀仏」の願です。「私たち」の願ではありません。
「善ができると思う心があればやってみなさい」とやらせるのも阿弥陀仏なら、「19願の軌道に乗せる」のも阿弥陀仏です。

「如来の諸智を疑惑して
 信ぜずながら なをもまた
 罪福深く信ぜしめ
 善本修習すぐれたり」(正像末和讃)
と、親鸞聖人「罪福深く信ぜしめ」と言われているとおりです。阿弥陀仏の19願、20願の願力によるのです。

阿弥陀仏の願力によって、「させられていた」と「振り返って」知らされることなのです。

だから
「未信のものは方便がわからない」と言ったのです。

それを、関係があるように思ったのは、元自称福得会員さんであって、上記の改めて書いた文章をよくお読みになって、それでも「善の勧め」と「弥陀の救い」は関係あると言われるでしょうか?

そんなつもりで書いたことはただの一度もありません。関係づけようという心があるから、そのようにしか読めないのです。それを自力の心と言われているのであって、それを捨てよと言われているのです。

弥陀の救いに何か必要なものがあると思っておられないでしょうか?あったら、本願に誓われています。

親鸞会は高森一族とその側近の繁栄のために聖人の教えを捻じ曲げてでも人集め・金集めをするという経営方針であることを理解しました。

「教えをねじ曲げてでも」というのは、どうでしょうか。

親鸞会発行の書籍にそうあったら教えて下さい。以前のエントリーに書きましたが、構成員がこういった、あぁ言ったというのは、教義の根拠にはなりませんし、教義はそももそ親鸞聖人のかかれたものにあるのですから。

高森先生の御説法や親鸞会の信心の沙汰とは迫力、レベルが全く違います。信心の沙汰においては私は全く太刀打ちできませんでした。大リーグの試合と少年野球の違いのようです。親鸞会ではうその中傷を流すくらいしか対抗手段がないのだと納得しました。

その団体を構成している人が、親鸞会と傾向が反対だからそう思われたのかもしれませんね。

極端に書くと、親鸞会にいるひとには、教義安心の人が多いです。いわゆる「わかったのが信心」という人たちです。
一方、元自称福得会員さんが行かれた場所は、「体験安心」の人が多いです。いわゆる「なにか体験したのが信心」という人たちです。

どっちも、真実信心になっていなければ、その人自体は未だ親鸞聖人と一味の安心ではないのです。

どちらで求められようと、教義は親鸞聖人の書かれたものにあり、真実の信心はあくまで弥陀より賜るものであることをよくよく知っていただきたいと思います。

聖人一流の御勧化の趣は、信心をもって本とせられ候。その故は、もろもろの雑行を投げ捨てて、一心に弥陀に帰命すれば、不可思議の願力として仏の方より、往生は治定せしめたもう。(聖人一流の章)

師匠をかえたら、団体をかえたら、信心が得られると思われてのことならば、それは心得違いです。
求道において戦うべきは、あくまで、曠劫から迷わせ続けた自力の心であり、阿弥陀仏を泣かせ続けた疑情であり、無明の闇なのです。

組織でもなければ、わたし山も山でもありません。
求道は、自力の心が廃るか、無常が先かの競争です。一日も片時も急いで、信心決定の身になられることを念じます。

私自身は、名もなき念仏者であって、親鸞会という団体の利益の代弁者ではないということを、最後に追記しておきます。
現在の所属によらず、親鸞会の会員でも、元会員でも、別の団体に入っている人でも、浄土真宗の教義安心で、不明な点、信仰上の解決しない問題があれば、いつでもコメントをいただければお答えいたします。