元自称福徳会員さんへ
コメント有り難うございました。
一日回答が遅くなっている間、二つコメントをいただきました。
二つ同時の回答は時間の都合上難しいので、2008/07/15 09:53のコメントについて、回答いたします。
全文はこちら(http://d.hatena.ne.jp/yamamoya/20080714/1216031356#c)
真仏土巻のお言葉について
さて、以下のお言葉はそもそも真仏土巻の巻末のお言葉で、次の化土巻へのブリッジとなるお言葉です。
化の仏土とは、下にありて知るべし。すでにもって真仮みなこれ大悲の願海に酬報せり。ゆえに知んぬ、報仏土なりといふことを。まことに化の仏土の業因千差なれば、土もまた千差なるべし。これを方便化身・化土と名づく。真仮を知らざるによりて、如来広大の恩徳を迷失す。これによりて、いま真仏・真土を顕す。これすなはち真宗の正意なり。経家・論家の正説、浄土宗師の解義、仰いで敬信すべし、ことに奉持すべきなり。知るべしとなり。
このお言葉について、元自称福徳会員さんは以下のように書かれています。
この文を書かれた聖人の御心(意図)は何だったでしょうか?「何が真仏土(報土)に生まれる因か早く知りなさい」、「何が真で何が仮であるか早く知って、真を取り、仮を捨てなさい」ということではないでしょうか?
上記に対しては、同意します。
「早く真仮を知り、仮を捨て、真に入れ」というのが親鸞聖人の教えです。
言葉はいろいろ言い方はありますが、それ以外にはありません。
親鸞聖人が「未信の者が方便を論ずることはできない(あるいは難しい)」と言う事を教えられたというのではあればそのように直接、教えられたご文を出すべきです。
以前にも書きましたが、「方便を論ずるのは獲信された方であっても親鸞聖人が教えられたこと以外については慎重であるべき」というのが私にスタンスです。
これも仰有るとおりです。
「未信の者が方便を論ずることができるのか」という議論の中での、お言葉の引用でしたが、「未信の者が方便を論ずることはできない(難しい)」ということを言いたいのならば、「未信の者が方便を論ずるなら、その先に信をとれ」という論理で御文を出すべきであったと反省いたします。
そういう御文は、元自称福徳会員さんもよくご存じだと思います。
「自信教人信」の善導大師のお言葉もそうです。
自ら信心決定して、人に教え信ぜしめるといわれてます。「自信」がなければ「教人信」はでてきません。
高森先生が高森教の教義の矛盾点をごまかすことに利用しているのではないかという疑念です。また、まずは自身の特有の教義ありきで、それに親鸞聖人のお言葉を無理やり当てはめようとしているのではないかと言う疑念です。このようなことは親鸞学徒にあるまじき行為です。
そういう疑念を持っておられると言うことは、分かりました。
次のコメントの、諸行往生等に関するところがそれにあたると思いますが、それについては、この次のエントリーで記述します。
そのように思われるのも、親鸞聖人の書かれていることと、元自称福徳会員さんが、親鸞会に在籍されていたときに、親鸞会で聞いたこととずれていると思われたからなのだと思います。
これについては、「親鸞聖人の著作」と、「親鸞会」の「何」が違っていたのでしょうか。
高森先生が、壇上の説法でいわれることでしょうか?
親鸞会の機関誌でしょうか?
それとも、現場の講師のいうことでしょうか?
どれか一つか、三つともそう思われたのか、どこかにそう思われることがあるからそう書かれているのだと思います。
少なくとも、壇上で説法される内容を聴聞させていただいている間においては、私は、親鸞聖人の著作と違うことを聞いた記憶はありません。
ほか二つについては、いろいろと思うところもありますが、機会があればまた書きます。
貴殿は彼の教行信証のお言葉が「未信の者は方便を論ずることはできない」と教えられた根拠になることを示されようと一生懸命努力されたことは認めます。しかしながら、私の目には、まずは高森先生の特有の教義ありきで、それに親鸞聖人のお言葉を無理やり当てはめようとしているように写ります。従いまして、残念ながら私の要望はかなえられなかったものといたします。
これに関しては、ご要望にお応えできず申し訳ございませんでした。
また明日エントリーしますが、次のコメントについて、先に思ったことだけ書いておきますと、往生と関係づけた善の勧めは真宗にはございません。しかし、そう思わず聞き間違えている人は非常に多いのが、親鸞聖人の時代からの真宗の歴史でもあります。
「早く真仮を知り、仮を捨て、真に入れ」というのが親鸞聖人の教え勧められたことです。仮を捨てるとはどいういうことか。真に入るとはどういうことかは、一人一人が、体にかけて求めていく道です。
ほか、沢山の方のコメントを頂きありがとうございました。
初めてコメントを下さった方もありました、全部お答えできませんでしたが、この次のエントリーで、お返事申し上げます。